「ジェンダー炎上」ってご存じですか?

投稿日: | 投稿者:道喜 道恵

「ジェンダー炎上」ってご存じですか?私たちが日常よく目にするメディア(テレビ、新聞、雑誌、インターネットなど)で、女性像や男性像の表現が社会の実像や価値観の変化とズレているなぁと、違和感を覚えたことはありませんか? これらメディアでの女性像や男性像の表現が、価値観の変化や社会の実像とズレているときに「炎上」がおこっています。
「ジェンダー炎上」が起こると、発信者である企業のブランドを傷つけ、消費者からの信頼度が落ちることがあります。 企業が直接的な損害をこうむる事態へと発展するケースも多々見うけられます。

あなたの会社が発信する媒体は「常識」のアップデートができていますか?実際、どういうことが起こっているのか見てみましょう。

2000年以降に炎上したおもなケース

  • 2014年洗濯メーカー
    さまざまな立場のママが商品の洗浄力の高さをアピールしたが、「洗濯はママがするもの」という印象が強調され批判された
  • 2015年行政スタンプラリーポスター
    巨乳美少女アニメキャラを町おこしポスターに起用したところ、不適切であると批判された
  • 2015年ショッピング駅ビルウェブCM
    働き疲れ化粧っけのない様子の女性を上司が若い女性と比較し「需要がない」と言う。ハラスメント容認であると批判された
  • 2016年行政ふるさと納税ウェブCM
    うなぎを少女に擬人化し「僕」が大切に飼育するという物語が児童ポルノだと批判された
  • 2017年ビールメーカー
    男性が出張先の居酒屋で相席した女性とのやりとりが性的であると批判された
  • 2017年乳児用おむつメーカー
    育児に奮闘する母親の日常が描かれたが「ワンオペ育児」を美化、助長するものだとして批判された
  • 2017年行政PRウェブ動画
    地方都市への観光PR動画の内容が性的であると批判されたところ、当時の県知事が炎上商法を擁護するような内容をコメント。さらに批判が高まることとなった
  • 2020年鉄道会社のAI駅案内
    男性駅員はリアルな描写だが女性駅員はアニメ風な描写。年齢やスリーサイズ、彼氏の有無なども回答する仕様で、男女差別であると批判された
  • 2020年おもちゃメーカー
    企業公式Twitterアカウントが「#個人情報を勝手に暴露します」というハッシュタグとともに、少女人形のプロフィール情報を記したことが、子どもに対する犯罪を助長するものだと批判された
  • 2020年ストッキングメーカー
    企業公式Twitterが、タイツを履いた女性のイラストを紹介したりRTしたりした際、作品のなかにとても短いスカート丈のものや性的イメージを喚起するものがあったため、問題視された

上記にあげたケースはごく一部です。古くは1975年に食品メーカーのテレビCMで、女性が「私、作る人」男性が「僕、食べる人」と言い、この描写が性的役割分業の押し付けだと批判されました。ジェンダー観や社会の常識が時代とともに変わり、多くの人が目にし影響力の強い広告での表現が問われるようになりました。

2000年代に入ると、ウェブ広告への投資比率があがり、企業自らが情報発信をするようになりました。とくに最近は、SNSツールも多種多様ですし、格段に安い費用で比較的手軽に動画を制作し配信できます。
しかし無防備にウェブサイトや宣伝媒体を制作していると、無意識の「ジェンダーバイアス」がかかっているまま、企業の「公式」なものとして、ジェンダーにまつわる差別や価値観の押しつけと受け取られる情報を発信、拡散してしまうことになるのです。

これから企業に求められるもの

メディアとジェンダーについて詳しい治部れんげさんによると、これから企業に求められるものは「教養」だそうです。 (出所:治部れんげ、『「ジェンダー炎上」が注目された2020年。「失敗する企業」に足りないものとは』、現代ビジネス、2020年12月31日)
「ビジネスパーソンにもジェンダーの知識が必要であり、それは教養だと思っている」と指摘しています。

これからは、教養としてのジェンダー視点を持たない広告は炎上を引き起こすことになり、その有形無形なダメージははかりしれません。その一方で、教養としてのジェンダー視点を持つ広告は社会規範を示す評価の高い企業として、消費者の支持を得てブランド価値を引き上げることになるでしょう。

「ジェンダー炎上」にならないためには?

ジェンダーバイアスとは、男女の役割について固定的な観念を持つことを意味しています。たとえば、男性は外で働き妻子を食べさせるのが当たり前、女性は家事をこなし子どもを育てるのが役目、会社の管理職は男性で女性は男性のサポートをする役割、男の子はブルーを好み女の子はピンクを好むなど。
ジェンダーバイアスは、私たちが潜在的に持っている観念や社会的通念にも根強く残っているため、無意識無自覚で表面化しています。
ウェブ制作担当チームに女性を入れれば、「ジェンダー炎上」を防げるというわけではありません。ジェンダーバイアスは、不利益をこうむることの多い女性にも無意識のうちに存在しているからです。

埼玉県の埼玉県男女共同参画推進センターでは男女共同参画の視点から考える表現チェックを公表し、多様な場面でのジェンダー表現に不備はないか確認できるようにしています。

チェックポイント チェック欄
①人数や登場回数が男女どちらかに偏っていませんか
②シンボルマークやマスコットが男女どちらかに偏っていませんか
③さまざまな年齢の男女が描かれていますか
④服・持ち物の色、服のデザインが性別によって固定化されていませんか
⑤職業、スポーツ、学術、遊び等で男女が固定化されていませんか
⑥仕事をしているのは男性、家事・育児・介護をしているのは女性になっていませんか
⑦男性が指導者、女性が相談者など、優劣や上下の関係が男女で固定化されていませんか
⑧内容に関係なく、人目を引くために女性の姿態、身体の一部を使用していませんか
⑨男女どちらかのみを表す表現、女性であることを強調する表現など男女の扱いが異なる表現をしていませんか

(出所:『表現チェックシート』、埼玉県男女共同参画推進センター)

このような指標を参考にしたり、「ジェンダー視点」を持って身の回りを観察してみたりすることによって、ジェンダーに関する知識を教養に変えていくことができるのではないでしょうか。

あやとりの取り組み

あやとりはウェブ制作会社ですから、ウェブサイトやウェブ広告を制作することはもちろん、たくさんのウェブサイトやウェブ広告を目にしています。最近は日常業務のなかで、「ん?この女性の表現は今どきじゃないね」「ジェンダー表現的にどうなんだろう?」という声がスタッフからあがるようになってきました。

あやとりのお客さまではまだ直面していませんが、「ジェンダー炎上」のニュースがネット上に目につくようになると、これは他人事じゃないなと危機感を持つようにもなっています。

そこで、あやとりではNPO法人浜松男女共同参画推進協会と共同で、「ジェンダーバイアス診断」サービスを開発しています。
「ジェンダーバイアス診断」とは、御社のウェブサイトにジェンダー表現のかたよりがないかをチェックし、レポート作成をおこなうサービスです。 診断対象は御社のウェブサイト上にあるテキスト、画像 、動画など。どの表現に危険性があるか、どう対応すればよいのかをアドバイスさせていただく流れになります。 ぜひご利用ください。

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