なにやらミステリアスなタイトルですが、「今どきこんなことがあるのだろうか?」とビックリしたことがあったので、ケーススタディとして、書いてみようと思います。
とある温泉宿のウェブサイトで、問い合わせフォームがあったので、そのフォームからメールを送ろうと思いました (宿泊予約サイトで事前に予約は済ませていたのですが、その後、宿に直接確認したいことがあり、その宿のサイトにアクセスした、という次第です)。
必要事項を埋めて、送信ボタンを押したところ...なんと、フォームが空っぽになってしまいました。
送信ボタンを押したら、問い合わせを受け付けた旨の画面が出るか、私あてに問い合わせを受け付けた旨の通知メールが届くか、するものと思ったのですが、一向にそういったリアクションが無いのです。「今、送信した (はずの) 問い合わせメールは、いったいどうなってしまったんだろう?」...と、私はとても不安な気持ちになりました。
「恐らく送信されたんだろう」「いや、もしかしたら送信されていないのかもしれない」...と悶々としてしまった私は、結局、翌日の昼間に宿に電話をかけました。もともとは、時間を気にして電話しなくても済む (深夜や早朝でも気兼ねなく問い合わせを送ることができる) … と思って問い合わせフォームを利用したのに、その時間がまるで無駄になってしまいました。
ユーザーの期待に沿ってフローを設計する
今回のようなケースで大事なのは、ユーザーが期待するであろうフィードバック (リアクション) を、きちんと返してあげる、ということです。
問い合わせフォームがあった場合、ユーザーが送信ボタンを押したら :
- 問い合わせを受け付けた旨の画面を表示する
- 問い合わせを受け付けた旨の通知メールをユーザーあてに送る
...といったフローをしっかりと設計する必要があります。特に後者 (通知メール) は、顧客のメールボックスに、問い合わせ内容をエビデンス (証拠/記録) として残すことができますので、便利であると同時に、無用なトラブル回避にもなります。
ユーザーの身になって検証する
ユーザーの期待に沿ってフローを設計したら、それが適切に機能するか、無用な不安やフラストレーションを与えていないか、ユーザーの身になって検証してみることが大切です。
サイト制作者/運営者としては、ついつい「問い合わせフォームを送信処理した → 問い合わせ内容を無事に受信できた」...で検証を完了してしまいがちですが、それだけだと、上記で私が (ひとりのユーザーとして) 経験した「不安」をぬぐい去ることはできません。もう少し踏み込んで、問い合わせの送り手の立場に立って、徹頭徹尾、適切なメッセージやフィードバックを届けることができているか...を検証すべきだったのでは、と思います。
今回挙げた例は、少々極端かもしれませんが、サイトの作り手側/運用側に回ってしまうと、よっぽど意識していないと、意外と似たような失策をしてしまいがちな気がしています。みなさんのサイトは、大丈夫でしょうか...?