「クラウド」とは、「クラウドコンピューティング」というネットワーク専門用語の略称です。
クラウド=雲=ネットワーク
「クラウド (cloud)」というのは、英語で「雲」を意味します。 Web などのネットワーク業界では、よく、ネットワークを表わす記号として、雲の絵を用いることがあります。コンピューターの向こう側の、なんだかごにょごにょしてる、でも大事な領域、といったニュアンスですね。
クラウドとは、この雲の部分 (ネットワーク) を使ったさまざまなサービスを指します。
クラウドの種類
クラウドのサービスとしては、大きく以下に分類されて語られることが多いです。
- SaaS (Software as a Service) : ソフトウエアパッケージを提供するもの。
- PaaS (Platform as a Service) : アプリケーション実行用のプラットフォームを提供するもの。
- HaaS (Hardware as a Service)/IaaS (Infrastructure as a Service) : ハードウエアやインフラを提供するもの (サーバーやディスクスペースなど)。
なんだか難しいですね。でも、実は身近なところで、クラウドコンピューティングは存在しています。たとえば、以下のようなものです。無料のサービスも多いので、みなさんの中にもお使いの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
- 電子メール (Gmail や Yahoo!メールなど)
- ブログやソーシャルネットワーキングシステム
- 写真共有 (Flickr や Picasa など)
- ソーシャルブックマーク
- Evernote や Dropbox といったオンラインストレージ
クラウドの利点
クラウドの利点としては、手元 (自分のパソコンのハードディスクなど) にデータを保持しておく必要が無い、ということが挙げられます。
たとえば、お使いのパソコンが壊れてしまった場合。別のパソコンを使ってインターネットにアクセスすることができれば、引き続きデータを使用することができます。
また、さまざまなデバイスからアクセスすることができるので、事務所ではパソコンを使って、また出先ではモバイル機器を使って、同じデータを使用する...といった応用も可能です。
自分の手元にデータが無いことに対する不安もあると思いますが、クラウドサービス提供側の多くが、バックアップを何重にもとったりシステムを冗長化するといった対策をしていますし、もちろん必要に応じて、自分の手元にバックアップを取ることもサービスによっては可能です。
今後ますます、コンピュータ利用のさまざまな局面で、クラウド化は急速に進んでゆくものと思われます。クラウド化があたり前になったとき、「クラウド」という言葉すら無くなるかもしれませんね。
Webを緊急時に活用するためにも、クラウド化やバックアップが大事
ウェブサイトは緊急時や災害時の情報発信ツールとしての重要性も高まってきています。
アクセス過多時や災害時など、緊急の状況でもサイトが安定して稼働できる、あるいはそのような状況でも緊急の更新が行えるようにすることが大事です。
そのためには、Webサーバーをクラウド化することや定期的に公開ページのバックアップを取っておくことが大切です。