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第3回:マーケティングは、会社全部!

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前回のコラムで、マーケティングは市場創造活動と訳せるのではないかと締めくくりました。今回は、その市場創造活動(マーケティング)とはなにをすることなのかをみていきましょう。

1. マーケティングの3つ側面

マーケティング
市場に働きかける 市場を作る 市場を知る

石井研二『Web担当者の教科書』 技術評論社、2014年、p.37

マーケティングには「市場に働きかける」「市場を作る」「市場を知る」という3つの側面があります。

一番目の「市場に働きかける」は、一般によく知られたプロセスです。広告宣伝や営業販売といった活動のことをさします。販売する商品の製造やサービスの準備もこの活動に含まれます。

二番目の「市場を作る」は、会員制度やメールマガジンなどで顧客や見込み客を囲い込み、育てていくプロセスをさします。顧客が何度も会社や製品に関する情報に接し、リピート購入することで、顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)を生みだす活動です。2000年代に入って関係性マーケティングが注目され、取り組む企業が増えてきました。

三番目の「市場を知る」は、一番目と二番目のプロセスの前提となる重要なプロセスです。市場調査やユーザーとの対話、そのデータにもとづいた分析をさします。もし、このプロセスがなければ、一番目の「市場に働きかける」ことも、二番目の「市場を作る」ことも絵に描いた餅になってしまいます。「マーケティング力がない」「マーケティング視点がない」「お客さまが求めているものがわからない」という悩みを抱える企業の多くを調べると、このプロセスを外部業者に任せ、報告書をもらうだけにとどまっていたりします。

2. 機会に焦点を合わせる

「市場を知る」ために必要なことは何でしょうか。ドラッカーは、機会に着目せよ、と述べています。

成果は機会から生まれる。

Exploiting opportunities produces results.

P.F.ドラッカー『経営者の条件』 ダイヤモンド社、2006年

組織の内と外に変化を見つけ、機会として使えるかどうかを考えなければならない。

They systematically look at changes, inside and outside the corporation, and ask, “How can we exploit this changes as an opportunity for our enterprise?”

P.F.ドラッカー『経営者の条件』 ダイヤモンド社、2006年

さらに、機会に気づくために必要な7つのチェックポイントをあげています。

(1)自らの組織と競争相手における予期せぬ成功と予期せぬ失敗
(2)市場、プロセス、製品、サービスにおけるギャップ
(3)プロセス、製品、サービスにおけるイノベーション
(4)産業構造と市場構造における変化
(5)人口構造における変化
(6)考え方、価値観、知覚、空気、意味合いにおける変化
(7)知識と技術における変化

P.F.ドラッカー『経営者の条件』 ダイヤモンド社、2006年、p.11

これらがまさに「市場を知る」ためのポイントではないでしょうか。

特にドラッカーは、チェックポイント5つめの「人口構造における変化」が重要であると述べています。

当たり前で拍子抜けしそうですが、リードタイムがある人口構造の変化においては、ビジネスパーソンが「市場を知る」ための時間は十分にある、と話が続いていきます。(出所:P.F.ドラッカー『イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】』 ダイヤモンド社、2015年、P.61)

しかし、これまで見てきた数多くの企業では、中期経営計画やウェブマーケティング戦略において、「前年度の業績はどうだったか」「今年度は前年比としての数値をどうするか」という短期的目標しか設定されておらず、「市場を知る」プロセスを十分に実施していない様子がうかがえました。

3. マーケティングは会社全部!

冒頭でも述べたようにマーケティング(市場創造活動)には、「市場に働きかける」「市場を作る」「市場を知る」という3つの側面があります。その範囲は広範で、その活動に含まれない部署やビジネスパーソンはいないでしょう。マーケティングは会社全部で取り組むべきことなのです。

それらの中でも「市場を知る」ことが、出発点として重要なプロセスです。組織内外の変化を機会ととらえ、それに対してどのように備えるか、そのためには今、何をすべきかを、会社全体の視点で見直してみてください。

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