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アクセスUPを目指したが逆に4割減!? サイトリニューアルの落とし穴と対処法

投稿日: | 投稿者:谷川 雄亮

ウェブサイトのリニューアルは、絶対に失敗できない一大プロジェクトです。
しかし、毎年必ずと言っていいほどあるのが、「リニューアルをしたらアクセス数が激減してしまった」というご相談です。たとえば、このような状況です。

不適切なリニューアルによってアクセス数が大幅減した事例不適切なリニューアルによってアクセス数が大幅減した事例

大きな期待をもってリニューアルしたにもかかわらず、向上するどころか、リニューアル前よりも40%もダウンしてしまうということが起こったら、目も当てられません。
しかし、実際にはそのようなウェブサイトリニューアルもあるのです。それでは、なぜそのような事態になってしまうのか?原因と対策をご紹介します。

考えられる原因と対策:その1

原因:サイト切り替え時に必要なリダイレクト設定作業漏れ

リダイレクト設定とは、ユーザーをアクセスしたURLから、別のURLへ自動的に移動させるための転送設定のことです。ウェブサイトをリニューアルする場合、サイト構成が大きく変更となるため、各ページのURLも変わります。しかし、検索エンジンのSEO評価は、旧URLに対して蓄積しているため、適切にリダイレクト設定をしないと旧サイトのSEO評価を捨ててしまうことになります。

リニューアル直後に起こるアクセス数の大幅減でいちばん多い原因は、リダイレクト設定を適切におこなわないことによります。

対策:適切なリダイレクト設計でSEO評価を引き継ぐ

リダイレクト設定を適切におこなうことで、旧URLのSEO評価を新URLに引き継ぐことができます。

リダイレクト設計書リダイレクト設計書

リダイレクト設定をおこなう際には、次の点に注意してください。

どのような転送方式をとるか

リダイレクトには「301」や「302」などいくつかの転送方式があります。

「301」は恒久的なURL変更をおこなう際に使用するもので「302」は一時的なURL変更をおこなう際に使用するものです。SEO評価が引き継がれるのは「301」方式になります。サイトリニューアルの場合は恒久的なURL変更となりますので、リダイレクト設定は「301」方式が望ましいです。

どの程度細分化して転送先URLを切り分けるか

最も粗い転送設定の方法は、旧URLはすべて新サイトのトップページに転送するという方法です。これをより細分化すると、ディレクトリ単位で新サイトの対応する新ディレクトリに転送する方法、さらにはURLごとに対応する新URLとマッピングして1:1対応をさせる方法へと細分化されます。

当然、細かく設計するほど作業的には大変ですが、細分化して設定したほうが、ユーザーが知りたいと思って訪れたコンテンツに即座に誘導できるため、ユーザビリティも向上します。ただし、大量の転送ルールを設けるとサーバーへの負荷がかかるため、大規模サイトの場合はある程度割り切ってディレクトリ単位とするなどの判断も求められます。

その他にも、sitemap.xmlを作成・公開し、Google Search Consoleで設定するなど、ユーザーが見るコンテンツには影響ないことにも気を配りましょう。

考えられる原因と対策:その2

原因:旧サイトの良いところまで変えてしまった

「現状サイトを変えなければいけない」ということを意識し過ぎてしまって、リニューアル前のウェブサイトの良いところまで変えてしまうというリニューアル失敗事例も往々にして存在します。

ユーザーにとって有益だったコンテンツを廃棄してしまったり、わかりやすかったリンク導線をなくしてしまったりすることで、集客力の低下や回遊率の悪化といった改悪リニューアルになってしまっては元も子もありません。

対策:KPT分析で「維持すること」と「変えること」をはっきりさせる

おすすめはKPT分析のワークショップをリニューアル企画段階で取り入れることです。

KPT分析ワークショップKPT分析ワークショップ

KPTとはKeep、Problem、Tryの頭文字をとったもので、Problem欄には現状サイトの課題や問題点を書き出します。Keep欄には現状サイトの良いところや今後も維持したいところを書き出します。その両方をふまえたうえで、Try欄に新サイトではどのような変更をするのかを書き出すことで、良いところは維持したうえで、より良くするための課題に焦点を当てた取り組みができるようになります。

KPT分析は、リニューアルプロジェクト完了時の振り返りワークショップにも有効です。

考えられる原因と対策:その3

原因:「かっこよさ」ばかりを重視したデザインリニューアルをしてしまった

ウェブサイトリニューアルに踏み切る大きな理由のひとつがデザインの刷新です。もちろん、企業ブランディングの面でもスマートフォン対応といったユーザビリティ改善の面でも、クリエイティブデザインは重要です。

しかし、「●●社のようなデザインにしたい」「先進性のある企業イメージにしたい」など自社都合で、見た目だけきれいな「かっこいい」デザイン刷新ばかりを優先すると、コンテンツが薄くなってしまったり、ユーザーのサイト訪問背景(情報検索ニーズ)にマッチしないウェブサイトになってしまったりします。

対策:ユーザー行動シナリオを描き、検索需要を意識した情報設計をする

ウェブサイトは「顧客の課題解決をする」ことができる当社を選んでもらうためにあります。そのため大切なのは、顧客視点の徹底です。ユーザー行動シナリオを設計することで、「顧客はどのようなシチュエーションで何を目的にウェブサイトに訪れるのか」「そのときすでに知っていることは何で、まだ知らないこと(知りたいこと)は何なのか」をふまえた企画ができます。

ユーザー行動シナリオワークショップの例ユーザー行動シナリオワークショップの例

ユーザーが情報収集をする際に検索エンジンに入力するキーワードは、ユーザー行動シナリオのどの段階にいるかによって異なります。顧客の行動を「点」ではなく「面」でとらえ、ステージ変化に沿った情報設計やデザインをおこなうことで、本当の意味での「きれいなウェブデザイン」ができ、リピート率が高まります。

成功させるためには「本当にリニューアルが必要か」から考える

ウェブサイトリニューアルは、「ハイリスク・ハイリターン」の手段です。

当社では、ウェブサイトリニューアル制作のご支援も承っています。正しい手順で戦略的にリニューアルをおこなえば大きな成果向上も実現できます。しかし、そのためには「そもそもリニューアルをする必要があるのか?」「いまのウェブサイトに改善を繰り返すことでは解決できない課題なのか?」から冷静に考え、リニューアルが目的化してしまったプロジェクトにならないように細心の注意を払うことが欠かせません。

当社ではリニューアルに踏み切る判断基準として

  • 業務プロセス変更をともなう
  • システム導入/ツール導入をともなう
  • グランドデザイン変更をともなう

などを挙げています。これらをともなわない場合、リニューアルのオファーをいただいても、現行サイトの運営サポートによる課題解決をご提案することもあります。

大きな投資費用と開発期間を要するにもかかわらず、戦略があいまいなままリニューアル開発に突入してしまうと、期待を裏切る結果になることもあることも肝に銘じて、ていねいにプロジェクト計画を練ることをおすすめします。

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