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ウェブアクセシビリティの対象範囲とは?

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ウェブサイトが見づらいと株主に叱られてしまいました

先日の株主総会で、初老の株主の方から、自社のIRページが読みづらいと指摘を受けたそうです。会長から改善するように指示を受けたのですが、何をどう進めればいいのかわかりません。

読みづらいのはウェブアクセシビリティに問題があるためかもしれません

IRページの場合、発信するべき情報はある程度決まっていますので、文章や情報の質といった問題ではなく、初老の株主の方の視力の衰え(老眼)が要因かもしれません。もし、そうだとしたらウェブアクセシビリティの改善をおすすめします。

ウェブアクセシビリティとは、「access(アクセス)」+「〜ible(〜できること)」という語源の通り、ウェブコンテンツに「自らアクセスし利用できること」を指します。

このアクセシビリティは、障碍者支援という側面で語られることも多いのですが、より広く考えると、ウェブサイト利用者の多様な利用背景に対応すること、ととらえることもできます。アクセシビリティの改善によって、例えば以下のような状況にあるユーザーに対しても、使いやすい環境を用意することができるのです。

  • 古いパソコンやブラウザを使っている
  • モバイル端末を使って、遅い回線や小さい画面で閲覧している
  • けがでマウスが使いにくい
  • 加齢や疲労で小さい文字が読みにくい
  • 屋外にいるため、まぶしくて画面が見にくい
  • 公共交通機関の中で音を出して聞くことができない

ウェブの登場によって、また<誰もが>手軽に主体的に情報を取得できるようになりました。ウェブコンテンツの表現やインタラクションがどんなにリッチなものになったとしても、この<誰もが>という特性は堅持していきたいものです。

アクセシビリティ向上は業態を問わずあらゆるサイトで価値がある

とは言え、「うちの会社はBtoB企業で、障碍者のアクセスは考えにくいし…」「非上場だから株主から問い合わせがくることもないし…」という声も聞こえてきます。しかし、そのようなサイトであってもアクセシビリティを高めておくことは、業態を問わず価値があります。たとえばBtoBサイトであっても、

  • 取引先の担当者は、PCではなくモバイル端末 (スマホやタブレット) を支給されているかもしれない
  • 取引先の担当者は、年齢が高いかもしれない
  • 取引先の担当者は、けがをしているかもしれない
  • 取引先の担当者は、疲れているかもしれない

…といった可能性は少なからずあるわけで、アクセシビリティの不備はこうした顧客からのアクセスを意図せずとも拒んでしまい、結果的に機会損失を招く可能性があるのです。

また昨今では「ダイバーシティ経営」という言葉もよく聞かれるようになり、今後ますます、雇用の多様化 (障碍者やシニアの人材活用) も増えていくことでしょう。こうした状況で取引先と良好な関係を築きあげるためにも、また自社への求職者をはじめ多くの人にブランドイメージ向上を図るためにも、アクセシビリティに取り組むことは価値があると言えます。

ウェブアクセシビリティにはベストプラクティスがある

幸いなことにウェブアクセシビリティには、画像情報の伝達方法、音声/動画コンテンツの実装方法、視覚的なデザイン指針、リンク表現、キーボード操作、情報入力時やエラー時の挙動など、多くのベストプラクティスが確立されています。W3Cより勧告されている「WCAG 2.0(Web Content Accessibility Guidelines 2.0)」(註) という指針があり、世界的なスタンダードとして多くの企業や公共機関のウェブサイトで活用されています。こうしたスタンダードを、うまく自社の品質基準として採り入れることで、自社サイトのアクセシビリティを適切な形で高めることが期待できます。できるところから少しずつでも、ぜひトライしてみてください。

註 :WCAG 2.0 は、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)によって日本語訳されています。また実質的に同内容で公的規格(JIS X831-3)としても公示されています。

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