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2020年年頭あいさつ――ダイバーシティとウェブサイト運営

投稿日: | 投稿者:生田 明子

あやとりのウェブサイトのトップページに「ウェブサイトを経営の中心に」というメッセージを掲げたのが、2019年春のことである。いまだにウェブサイトを子どものおもちゃ程度に軽んじている経営陣が多いことへ警鐘をならし始めたのだ。

BtoBの取引における製品やサービス導入の意思決定として、65%以上の担当者がウェブサイトを参考にしているという記事を読んだのが、もう4、5年も前のことである。実際、自分自身が経営者としても、担当者としても、生活者としても、なにかを始める、なにかを買う、なにかをするときにはググって、当該製品やサービスの情報を探さない日はない。いきなりかかってきた電話のセールスを鵜呑みにして購買することは絶対にない。変なセールス電話のあとは、電話番号でググる、会社名でググる、とにかく何でもググって調べて、断わったことが正しかったという確信を見つける。昨今、SNSの台頭でググらない人が増えたというが、SNSで流行っていることが本当なのかという裏付けや事実の検証としても、私はググっている。ググった結果が正しいか正しくないかを判断できるだけの量はググって調べる。

変なセールス電話のあとに番号だけでググると、迷惑電話に関する情報サイトに行きつく。同じように不快な売り込みをされた人々がどれだけ迷惑で不快かを書き連ねている。そこに書かれた苦情はまさにいま、電話口で聴いた慇懃無礼で私にはなんのメリットもない売り込みが文字で再現されている。そんなに機械的なセリフを電話でセールスして結果がともなうのか不思議なくらいである。

クライアントの相談を受けて、提案を取りまとめるときもググる。中途採用に関する情報サイトには、そのクライアント名で働き方や組織風土についての書き込みがされている。退職したあとに恨みつらみを書いたのか、在職中の人が憂さ晴らしに書いたのかはわからないが、訪問時に感じ取ったなにか不穏なものにつながる書き込みを見つけることがある。

インターネットが普及して、すっかり誰もが情報発信者になった。資本を持たなくても媒体を持つことができるようになった。21世紀の初めのころまでは、大資本がなければ世の中に影響を及ぼすような発信はできなかったが、いまや学生でさえ、SNSで世の中に影響を与える。田舎の小さなお店でも広告費用をかけずに都会から集客できるようになった。フェイクニュースを信じて拡散した一般人が裁判で訴えられるようにもなった。とにかく国民全員がメディアになったのではないかと思えるほど、玉石混交な情報が行き交うようになった。

こんなにもウェブサイトやインターネットの影響が増して人々の生活を変えたのに、老いた経営者は自社サイトへの投資をどう考えているのだろうかと思うことがしばしばある。担当者の悩みは各社共通で、「経営陣はウェブサイトの重要性や必要性への理解がない」「予算を認められない」「人員配置が認められない」などである。経営者たちは自分自身でググらないのだろうか?ググれば自社に関するさまざまな情報や他社の痛々しい状況を見ることになる。せっかくさまざまな方法で売り上げを上げようとしているのに、インターネット上に書かれた一介の噂話でそれが阻害されているかもしれない。だとしたら、それ以上に正しくて親切な情報を事実としてわかりやすく自社サイトに掲載し続けないと、その噂話を否定できないかもしれない。いま、自社に興味を持っている潜在顧客が購買意欲を高められるだけの質のよい情報を掲載しないといけない。

先日、渋谷の某放送局の最高責任者に着任した人が「実はインターネットとかパソコン持っていないんですが…」と告白したというが、もしかして各社の社長もこんな調子なのだろうか?まさかググれないのだろうか?

昨今、ウェブサイト運営の担当者には女性がとても増えている。肌感覚でいうと、会う担当者の7割近くが女性である。一見華やかに見えるウェブサイト運営部門に女性を配置して「ダイバーシティを推進しています」という詭弁じゃないかと疑いたくなるときがある。実際、幼い子どもを育てるように、かなり細かい作業を日々愚直にやらなければならないという点では、女性のほうが実務的にも向いている部分がある。しかし前記のような経営者はどう考えているのだろうか。まさか「ウェブサイトの仕事なんかは女子どもにやらせておけばいいんだよ」と考えているのだろうか。予算も与えず、経営の根幹に関する情報も与えず、経営陣とのパイプも細いまま、女性を活躍させるポジションがないからとか、とりあえずインターネットに詳しい男性がいないからとかいうだけでの人事の結果だとするならば、とても残念なことである。

女性には多くの企業のウェブサイト運営部門で活躍していただきたいと言いつつ、彼女たちに権限を与えない経営陣には先見の明がないという一例ではないだろうか。世の中の変化が見えてない人が経営に携わり、経営の五大資源「ヒト × モノ × カネ × 時間 × 情報」の情報発信の要をどうするかの戦略もなければ、予算もない企業に未来はあるのだろうか?

インターネットを使えない、パソコンを使わない老経営者は、日本経済の発展を阻害しているようにしか思えない2020年の始まりである。「ググる」も、もう死語になるのだろうか。

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