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堺屋太一著「組織の盛衰」を読み直して

投稿日: | 投稿者:生田 明子

堺屋太一著「組織の盛衰」を読み直して
~「職縁社会」から「好縁社会」への変化がもたらすその先~

今から21年前の1993年に刊行された堺屋太一著「組織の盛衰~何が企業の命運を決
めるのか」の文庫版(1995年刊行)の冒頭に、2014年の今を表す一文がございます
ので、ご紹介したいと思います。

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近年における国際金融の拡大と市場開放、そしてエレクトロニクス技術の発展によ
る技術的障壁の低減は、(中略)製造業を東アジア諸国にも拡めつつある。このこ
とは、日本の企業を取り巻く経営環境と競争条件とがまったく違うものになったこ
とを意味している。日本の企業が、過去の成功体験を脱して組織改造を行い得るか
は、それぞれの企業の将来を決定する問題であろう。

しかし、何よりも重大なのは、日本経済が右肩上りから俯き加減へと姿勢が変り、
日本社会が若者増加の拡大期から中高年偏重の深化期に移ったことだろう。この国
の社会構造全体が職場の縁で繋がる「職縁社会」から、暮しの好みで結ばれた「好
縁社会」に進もうとしているのだ。官庁も政党も、企業も学校も、この変化に対応
した組織変改ができるだろうか。そのためには、組織の構造や体質などの「形」と
共に、組織の倫理や好みなどの「気」を考え直す必要があるだろう。
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産業の空洞化や国際化、社会構造の高齢化は言うに及ばず、失われた20年の到来や
「職縁社会」から「好縁社会」へと変わるという一文で、ソーシャルメディアの
登場をも示唆し、さらに、それらへの対応が組織の将来を決するとまで言い切った
著者の慧眼に、今更ながら驚かされます。

成功が次の失敗に繋がり易いのが組織の常だと著者は言います。私たちも常にお客
様より「成功事例の紹介」を求められますが、大事なことは「失敗体験の共有」な
のです。機構や組織などの現状を確認し、その改革と改善を進め、新しい創造活動
ができる環境をいち早く整えることが必要です。

Webマーケティングの世界は、まさに国際化と市場開放、そしてデジタル技術の発
展によりもたらされたものであり、毎日が国際試合です。生半可な知識や経験では
勝ち目はありません。優れたマネジメントのもと、組織力で取り組む必要がありま
す。

どのような展望とマネジメントで、Webマーケティングを征しようとしているか、
この機に見直されてみてはいかがでしょうか?

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